たしか学生時代だったと思うが何気なくテレビを見ていたら面白いアニメをしていた。太古、近代、現代を通して離れ離れになった男女を赤い鹿の精霊が結びつけるという話でした。忘れていたのですが、最近、偶然検索に引っかかり見つけました。
原作は「楽園」という小説。アニメのタイトルが「満ちてくる時のむこうに」。第1章は神話。1万年前のモンゴルの砂漠。初めての狩りでしとめた獲物の精霊が宿ると伝わる部族。主人公の少年は一番強い精霊と言われる赤い鹿をしとめ英雄となる。しかし、ある掟を破った事がきっかけで侵略者に妻を奪われ、部族は全滅。侵略者達は北の回廊を渡りアメリカ大陸へ。回廊が閉じたため主人公は南の海から旅たつ。第2章は楽園。18世紀のポリネシアの小さな島を舞台に未開人と文明人との交わりが描かれてます。第3章砂漠。現代のアリゾナの地底湖で物語は終焉。1万年前と現代の砂漠をリンクさせてますね。最後は出来すぎと思いますがファンタジーという範疇なので許します。特に第2章はかなり面白かったですね。
鈴木光司さんのデビュー作。この方は「リング」「らせん」の作者。ホラー専門みたいなイメージが壊れました。輪廻転生がテーマになってますが、それを感じさせず自然と読ませる所がすごいです。一気に読んだ一冊。面白かったです。
コメントを残す