シンポジウム2日目行って参りました。テーマは「偉大なる遠洋航海者たち:伝統を未来へつなぐ」です。
先史時代の遠洋航海者たち
動物のDNAから復元する民族移動
オセアニアの航海文化
石貨を運んだヤップの人たち
ミクロネシアの航海術:空と海のはざまで
パネルディスカッション
「偉大なる遠洋航海者たちの伝統を未来へ」
なかなか興味深い内容ばかりであっと言う間でした。オセアニアってオーストラリアまでほぼ陸伝いで渡った人種とその後アジアから船で渡った人種に分かれるそうですね。台湾から渡った説が有力らしいです。アジア人なのに大型でしかも食料に恵まれなかったため、食いだめができるような体質となったそうです。食糧事情が良くなった現在では肥満がかなり増えているとか。以前、力士をハワイから勧誘してたのはこの辺の事情からみたいですね。
沖縄まで来たチェチェメニ号(写真)はシングルアウトリガーと呼ばれるタイプのカヌーで民博の常設展で展示されてます。船体の横に小さな船体をくっつけるタイプですが、ホクレア号はダブルカヌーと言って同じ大きさの船体を平行にくっつけてます。シングルアウトリガーよりダブルカヌーの方が長距離の航海には適しているようです。しかし、スターナビゲーションの技術が伝承されていたミクロネシアのサタワル島には歴史的にダブルカヌーは存在しなかったそうです。ホクレア号と滅びかけていた伝統的航海術スターナビゲーションが出会い数々の実験的航海を成功させたのは奇跡的なのかも知れません。
講演に使われた島や海の写真はどれもきれいでした。これらの国を戦いに巻き込んだ国としては反省しなければならないと感じます。水爆実験を行った国には猛省していただきたいところですね。後進国より先進国の方が野蛮かも。この2日間いろいろと勉強ができました。大航海展は12月11日までの開催です。興味のある方は是非とも見ていただきたいですね。お勧めです。